SKSTACK IPとは

SKSTACK IP for HANは、Wi-SUNアライアンスが策定するホームエリアネットワーク(HAN)用プロファイルに完全対応した通信プロトコルスタックです。

HAN用プロファイルでは、スマートメーターに採用されているいわゆるBルート通信規格を拡張することで、Bルートではできなかった1対Nのセキュアな通信が可能となっています。またHEMSコントローラ(親機)とデバイス(子機)間の通信を中継する「リレーデバイス」が新しく導入されたことにより、家の中で電波が直接届かない場所からでもリレーデバイス経由による通信が可能になりました。

2025年7月 WiSUN IoTルートの認証試験標準器に採用されました

SKSTACK IP for HANが Wi-SUN IoTルートの標準器 (CTBU: Certified Test Bed Unit, 公認テストベッドユニット)に採用されました。CTBUとはWi-SUNプロトコルの動作基準になる機器のことで、Wi-SUN認証試験を受験するすべてのデバイスは、CTBUとの相互接続性試験にパスする必要があります。

SKSTACK シリーズは、これまでにもBルートとEnhanced HANでCTBUに採用されて来ました。今回、IoTルートの全ロールにて認証取得となりまして、国内スマートメーター向けWi-SUN HANソリューションで最高のラインナップをご用意できることとなりました。

今後の共同検針や特定計量機器向けの、軽量・高品質なWi-SUNプロトコルスタックとして、ぜひご検討ください。

SKSTACK IP for HANの主な特徴

EHANマルチホップモード

標準のWi-SUN Enhanced HAN規格では、リピータデバイスの中継は1回(2ホップ)のみとなっており、活用範囲が限定されていました。SKSTACK IP for EHANバージョン2.0では、この中継機能を独自に拡張することで、ホップ段数に制限がないマルチホップ通信が利用できるようになりました。従来の2ホップではカバーしきれなかった場面でも無線ネットワークが構築可能になり、Wi-SUN Enhanced HANの活用範囲が大幅に広がることが期待できます。

ehan_mh

v2.0では途中経路を調査するトレースルートコマンドが追加になりました。上記画像のネットワークで、MACアドレス0x12345678abcdef06からコーディネータへコマンドを発行した応答例:

ETRACE
FE80:0000:0000:0000:1034:5678:ABCD:EF05 48  //往路 06のネクストホップ 自端末と0x05間のRSSIは0x48
FE80:0000:0000:0000:1034:5678:ABCD:EF04 4A  //往路 05のネクストホップ
FE80:0000:0000:0000:1034:5678:ABCD:EF01 4E  //往路 04のネクストホップ
FE80:0000:0000:0000:1034:5678:ABCD:EFAA 4B  //往路 01のネクストホップ=コーディネータ
FE80:0000:0000:0000:1034:5678:ABCD:EF01 49  //復路
FE80:0000:0000:0000:1034:5678:ABCD:EF04 50  //復路
FE80:0000:0000:0000:1034:5678:ABCD:EF05 49  //復路
FE80:0000:0000:0000:1034:5678:ABCD:EF06 4B  //復路=自端末
END

このように、隣接端末間の双方向のRSSI状態も、経路確認と同時にチェックできます。

リピータモードの搭載(オプション)

当社製品「SK Range Extender」をBルートスタックと統合いたしました。

Bルートが多く導入されている一般住宅やマンションの遮蔽物が多い環境では、迂回特性のあるサブGHzでも無線通信が不安定な場所は多く発生します。スマートメータとHEMSの中間に、リピータモード搭載の無線機器を置くだけで自動的に中継動作が始まり、不安定だったBルート通信のトラフィックの改善が期待できます。既存機器の設定変更やファームウェア更新などは一切不要です。

エディションとアップデートの対応

リピータ搭載マルチホップモード対応
Dual Stack×
Standard×
Light weight×

3つのエディションのご紹介

Standard Edition

Dual Stack Edition

dual_stack

Light Weight Edition

各エディションとプロファイル、ロールの対応表

各エディションがサポートするプロファイルとロールは以下の通りです

BルートEnhanced HAN
スマートメータHEMSコーディネータリレーエンドデバイススリープデバイス
Dual Stack×××
Standard××
Light weight××××

SKコマンドで簡単な制御

プロトコルスタックのライセンスパッケージには、「SKコマンド」と呼ばれるコマンドインターフェイスのソースプログラムが付属しています。シリアル通信でホストマイコンやパソコンと接続し、簡単にWi-SUNの通信制御が行えます。コマンドインターフェイスは改変が自由なので、コマンドの追加や仕様変更が独自に行えます。

SKコマンドの例(Bルートでスマメに接続する)

#制御対象をBルートに指定
SKSREG SF0 0

#Bルートパスワードを設定(サンプルのためパスワードはダミーです)
SKSETPWD C 0123456789AB

#BルートIDを設定(サンプルのためBルートIDはダミーです)
SKSETRBID 00112233445566778899AABBCCDDEEFF

#スマメをスキャンして発見する
SKSCAN 2 55555555 8 0

#指定したBルートIDを持つスマメが通信範囲にいれば、ここで発見イベントが発生します
#イベントからスマメの64bit MACアドレスを取り出し、MACアドレスをIPv6アドレスに変換します

#スマメに接続開始
SKJOIN XXXX:XXXX:XXXX:XXXX:XXXX:XXXX:XXXX:XXXX

*)XXXX:XXXX:XXXX:XXXX:XXXX:XXXX:XXXX:XXXXは実際には接続先スマメのIPv6アドレスを指定します

動作実績

SKSTACK IPはポータビリティを重視しており、これまでに様々な製品での動作実績があります。

パケットアナライザ

ダウンロード

ご紹介資料のダウンロードはこちらから(2023/1月更新)fileSKSTACK_IP_for_EnhHAN_202301.pdf

お問い合わせ

本製品についてのお問い合わせ、製品紹介のご依頼等につきましてはwww.skyley.comのお問い合わせフォームよりお寄せください。


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