SKSTACK IP for HANは、Wi-SUNアライアンスが策定するホームエリアネットワーク(HAN)用Wi-SUNプロファイルに完全対応した通信プロトコルスタックです。
HAN用プロファイルでは、スマートメーターに採用されているいわゆるBルート通信規格を拡張することで、Bルートではできなかった1対Nのセキュアな通信が可能となっています。またHEMSコントローラ(親機)とデバイス(子機)間の通信を中継する「リレーデバイス」が新しく導入されたことにより、家の中で電波が直接届かない場所からでもリレーデバイス経由による通信が可能になりました。
各エディションがサポートするロールは以下の通りです
Bルート | Enhanced HAN | |||||
スマートメータ | HEMS | コーディネータ | リレー | エンドデバイス | スリープデバイス | |
Dual Stack | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | × |
Standard | × | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Light weight | × | × | × | × | 〇 | 〇 |
プロトコルスタックのライセンスパッケージには、「SKコマンド」と呼ばれるコマンドインターフェイスのソースプログラムが付属しています。シリアル通信でホストマイコンやパソコンと接続し、簡単にWi-SUNの通信制御が行えます。コマンドインターフェイスは改変が自由なので、コマンドの追加や仕様変更が独自に行えます。
#制御対象をBルートに指定 SKSREG SF0 0 #Bルートパスワードを設定(サンプルのためパスワードはダミーです) SKSETPWD C 0123456789AB #BルートIDを設定(サンプルのためBルートIDはダミーです) SKSETRBID 00112233445566778899AABBCCDDEEFF #スマメをスキャンして発見する SKSCAN 2 55555555 8 0 #指定したBルートIDを持つスマメが通信範囲にいれば、ここで発見イベントが発生します #イベントからスマメの64bit MACアドレスを取り出し、MACアドレスをIPv6アドレスに変換します #スマメに接続開始 SKJOIN XXXX:XXXX:XXXX:XXXX:XXXX:XXXX:XXXX:XXXX
*)XXXX:XXXX:XXXX:XXXX:XXXX:XXXX:XXXX:XXXXは実際には接続先スマメのIPv6アドレスを指定します
リピータソフトウェア「SK Range Extender」を使うことで、HAN機器の通信を中継できるようになりました。Wi-SUN HAN規格にはすでに「リレーデバイス」が用意されておりますが、当社「SK Range Extender」とリレーデバイスの違いは以下の通りです:
リレーデバイスは「収容台数」を1台専有しますが、「SK Range Extender」は収容台数に影響を与えません。 現在、市場で最も多く利用されているSinglehop HAN規格ではリレーデバイスが利用できません。中継を行いたい場合は親機・子機をすべて拡張HAN規格に入れ替える必要があり、現実的ではありません。一方で「SK Range Extender」はSinglehop HAN機器でも中継機能がご利用頂けます。 その際に既存親機・子機のファームウェアやアプリケーションに修正の必要はありません。
Wi-SUN HANを使った製品開発で、どうしても通信状態が悪いケースが出てきてしまうとお悩みの方は、ぜひ「SK Range Extender」による中継通信をご検討ください。導入方法・お試し利用のご相談につきましては、当社セールス宛に直接お問い合わせください。
SKSTACK IPはポータビリティを重視しており、これまでに様々な製品での動作実績があります。
ご紹介資料のダウンロードはこちらから(2023/1月更新)SKSTACK_IP_for_EnhHAN_202301.pdf